修羅場 2
彼 ずっと驚いていて 私もワインの酔いのせいで
彼の上のままで まるで私が男のように
彼の顔から 胸から おなかから 首筋から
腕から 太ももから 全部キスしてあげて
彼が漸く私の胸を触ったときは
もうお互い 何にも考えられなくなった。
まるで 湖の底に沈んで これから浮かび上がろうとする
そういう刹那な呼吸だった気がする。
私が最初 彼を煽ったくせに
彼に導かれて 私は突っ走った。
彼の耳は 私の喘ぎを始終聞いて
私たちは 結局は共犯者となり 明らかにここから全てが始まってしまった。
最初は ほんの遊びのつもりで お互いに一回だけ みたいな
感じだったのに。
それから 綾瀬さんは必ず週に一度はお店に来るようになって
私には 彼はお客さんという枠を超えて
特別な人になりつつあったんだけど
でも 彼はちゃんと お店に来てくれたの。
しかも 後輩や上司や色々連れてきてくれて
売り上げに貢献してくれたのが また嬉しかったな。
私がお店終わってそれからホテルという
私たちのパターンが出来上がったのだけど.
ああ そうそう 私は彼に奥さんも子供もいるって知っていました。
だって 私は結婚したくなかったし。
はあ なんていうのか 私は小さい頃から母に虐待されて
母は弟だけを可愛がっていたので
早く家を出たかったし
父は他に彼女がいるようで あまり家に帰らなかった。
だから 家庭っていう言葉に特別憧れもしなかったし
綾瀬さんとは お正月あけてから すっごいボルテージが上がって
2月は箱根へ旅行。彼 奥さんにはゴルフだって嘘ついて 笑。
3月は 彼の奥さんが旅行したっていうから
二人で津田沼で食事の後 盛り上がって 酔っ払って
彼の家に泊まってしまった。
私たちの間には 毎月いろんなイベントがあったんだけど
5月は 彼が子供の授業参観を忘れてたことが一番やばかったと思う。
だって 綾瀬さんが 泊まりでホテルでた後
あっ・・てなんか すっごいまずそうに 忘れてたっていうから。
なんか忘れ物でもしたのかと思って
どうしたの?って聞いたら
今日 子供の授業参観だったって。
何時からって聞いたら もう終わっちゃったって。
私 なんかやばいなあ って本当に思ったのはこのあたりから。
しかも 5月は2回も外泊させちゃったし。
それで ちょっとおとなしくしてようってことで
暫く会うのを控えてたんだけど
6月に 私の携帯が夜中に鳴ったから
しかも 綾瀬さんの番号で 『もしもし』て出たら
すぐに 切れたの。
なんだろうな あの時は 背中が寒くなったって言うかな。
なんとなく これ やばいな って 直感があったんだよね。
しかも 夜中って1時ごろ。綾瀬さん 絶対寝てる時間だし
起きてても 接待中とかで 私に電話なんてしてこないもの。
ああ ほんと やばいって。
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